千と千尋の神隠しの舞台になっている油屋(湯屋)には、大勢の従業員が働いています。
油屋(湯屋)の従業員は、
- 「面長の顔した女性」
- 「カエルの姿をした男」
といった、どちらかの場合が多いですよね。
千と千尋の神隠しでは様々な生き物や神様がモデルになっていますが、従業員たちはどうなんでしょうか?
ということで、今回は油屋(湯屋)で働く従業員のモデルや正体について書いていきます!
【千と千尋の神隠し】油屋の従業員の正体はナメクジとカエル!
結論からいうと、千と千尋の神隠しの油屋(湯屋)で働いている従業員の正体は
だそうです。
で、千と千尋の神隠しに登場する従業員たちは、どうやら「現代人をモチーフにしている」のだとか。
自分も含めて難しいことを言ってるカエルのようなものだと思ってますから」と語っています。宮崎監督から見る人間の日常が表現されたのがこのカエルやナメクジのようなキャラクターたちなんですね。 千と千尋の神隠し放送中! pic.twitter.com/dUwbW4FkdG
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) November 21, 2014
- 面長の顔した女性 ⇨ナメクジ
- 堅苦しい男 ⇨カエル
とのことですが、宮崎駿監督には現代人がナメクジやカエルにみえているようですね。
A:湯屋の従業員は、男性はみんな蛙男、女性はナメクジ女です。これは、ジブリに入った新入社員にとっては、おじさんたちがみんな同じに見えるということの象徴だそうです。
リンは近しい先輩なので、人間に見えるのかもしれませんね。そういうこと、ありませんか? pic.twitter.com/NYJh05qgU0— スタジオジブリ STUDIO GHIBLI (@JP_GHIBLI) January 7, 2022
作中では、カオナシが作り出す偽の金を、ナメクジ女もカエル男も群がって欲していました。
まぁいわれてみれば、たしかに現代人の思考に似ている気がしますw
「堅苦しいことばかりいうカエル男のようなおっさん」も多いし、「妙に艶だけ磨く女性」が多いことも現代のイメージにピッタリ。
千と千尋の神隠しの父役と兄役。 pic.twitter.com/Gnep3GpKmc
— す~じぃ (@suzey_tp) January 5, 2018
千と千尋の神隠しのあの女衆ナメクジだったのかよ! pic.twitter.com/0j1KO64A8q
— どこかのドアノブ (@dokonobu) April 17, 2017
ちなみに、ナメクジとカエル以外にも、「釜爺」や「リン」といった別の生き物をモデルにしているキャラクターもいます。
しかし油屋で働く半数以上が、ナメクジやカエルの従業員のようですね。
証拠になるものは残念ながらありませんが、
という記事もちらっとみかけました。
千尋のように呪いを打ち破って油屋(湯屋)を抜け出すのは、本当に稀なケースのようです。
【千と千尋の神隠し】モデルのナメクジとカエルは神聖な生き物?
現代の人々をイメージした感じのナメクジ女とカエル男。
単純に考えると、宮崎駿監督の現代人への皮肉も入っている設定の可能性が高そう。
しかし、ナメクジもカエルも調べてみると、割と「神聖な生き物」という情報もあるようです。
千と千尋の神隠しで出てくる湯屋のモブ店員はカエル(両生類)とナメクジ(陸貝)なんだけど、日本の民俗学的には蛙とか貝とかいった水陸の境にいる生き物は隠り世と現し世を行き来できる神聖な媒体だったんですよ。だから巫女と同じ働きができて、八百万の神をもてなす事ができる、という考察がある。
— セノにゃん (@ceno_sougou) April 24, 2019
ナメクジは殻はないもののカタツムリと同じ生き物です。
で、カタツムリは古くから
とされていたのだとか。
またカエルも世界的に縁起のいい生き物として有名で、豊穣や生命力の象徴とされています。
たしかに、カエルを祀っている神社も多いですもんね~。
佐賀カエル神社! pic.twitter.com/0CHyxt50hp
— チャロ???? (@Charo_PGR) August 14, 2019
海とカエル。
ここの神社はカエルだらけで楽しい。#三重県 #二見興玉神社 pic.twitter.com/faL4wwcv7M— ミネミツ ユウ (@minemitsu_yuu) August 12, 2019
さきほども触れたとおり、「現代人の姿をモチーフにしている」と宮崎駿監督もいっています。
その一方で、神様を迎える油屋(湯屋)で働く従業員ということで、
という可能性もあるかもしれません。
【千と千尋の神隠し】ナメクジとカエルがモデルの理由は”三すくみ”をイメージしているから?
神聖な生き物というほかに、千と千尋の神隠しの従業員は「三すくみ」をイメージしているという情報もありました。
「油屋の従業員 従業員の大半は蛙(男衆)と蛞蝓(女衆)であり、蛇と三すくみの関係にある。」(千と千尋の神隠し – Wikipedia) ※蛞蝓:なめくじ
蛇は男衆を呑んだカオナシか?と思ったけど女衆も呑んでたな。この三すくみに特に意味はないのかな。
— ririri@おためしアイコン (@ririri1108) October 25, 2015
三すくみについては、ウィキペディアさんの情報をお借りします。
三すくみ(さんすくみ、三竦みとも書く)とは、3つの物が、互いに得意な相手と苦手な相手を1つずつ持ち、それで三者とも身動きが取れなくなるような状態のこと。つまり、AはBに勝ち、BはCに勝ち、CはAに勝つという関係。例えばAがBを倒した場合、Cに倒されるのがわかっているので動くことができない。
千と千尋の神隠しでいう三すくみとは、
のことです。
ヘビ → カエル → ナメクジ → ヘビ ……
ヘビはカエルを一飲みにする。ヘビには負けるカエルだが、相手がナメクジならばやすやすと舌でとって食べる。だがカエルに食われるナメクジは、ヘビ毒が効かず、身体の粘液で(カエルより強いはずの)ヘビを溶かしてしまう。(実際にはそのようなことはおこらないが、古い時代の日本ではそう信じられていた。しかしナミヘビ科にはナメクジを捕食する種もいる)このときカエルがナメクジを食べると、その後ヘビに食われてしまうから、ナメクジを食べられない。ヘビ、ナメクジも同様の状態で、このため、三者とも身動きがとれず三すくみとなる。
ネットの情報では、
- カエル ⇨男の従業員
- ナメクジ ⇨女の従業員
- 蛇 ⇨カオナシ
という意見が多くみられます。
しかしながら、個人的には、
と考えているんですよね。
というのも、蛇と龍は非常に深い関係にあり、「蛇が神格化(しんかくか)すると龍になる」といわれているからです。
ハクは湯婆婆の弟子ではありますが、もともとは川の神様ですからね~。
「蛇から神格化した龍」と考えてもおかしくありません。
このように油屋内のバランスは、「三すくみ」という関係で保たれていると考えてもおもしろいですよね~。
【千と千尋の神隠し】油屋の従業員の正体・モデルについてのまとめ!
千と千尋の神隠しの油屋(湯屋)の従業員の正体は、「ナメクジ女」と「カエル男」です。
モデルになっている生き物はありふれたものですが、神聖な生き物ということも作中で使われた理由かもしれません。
「三すくみ」もモチーフになっており、
- 『ナメクジ女』
- 『カエル男』
- 『神格化したハク』
というメンツで、油屋(湯屋)のバランスを取っているようにも感じますよね!
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