サバクトビバッタは食用で食べるのは無理?食べられない理由を調査!

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サバクトビバッタが大繁殖して、世界各地で食糧危機を引き起こしています。

 

日本では馴染みが薄いですが、バッタによる被害は『蝗害(こうがい)』と呼ばれています。

世界的にはずいぶん昔から「自然災害の1つ」として扱われているのだとか。

 

2020年にもアフリカのサバクトビバッタが大繁殖を果たし、農作物に壊滅的な被害を与えていたことをご存知でしょうか。

さらなる被害抑制のために、”効果的な対策”が求められているとのこと。

 

そんなとき筆者のようなド素人は、

「バッタを食用として食べれば、食糧危機と駆除の対策ができて一石二鳥なのでは?」

と考えてしまいますが実際どうなんでしょうか?

 

そこで今回は、サバクトビバッタを食用として食べることができるのかについて調べました!

【蝗害】サバクトビバッタは食用で食べるのは無理?

サバクトビバッタの画像

 

結論から言いますと、サバクトビバッタは食用として食べることが可能なようです。

 

FAO(国際連合食糧農業機関)のレポートにも下記の記述がされていたようです。

 

In Africa, the desert locust, the migratory locust, the red locust and the brown locust are eaten. アフリカでは、サバクトビバッタ、トノサマバッタ、赤いイナゴ、茶色いイナゴが食べられています。

一部引用:FAO公式サイトより

 

現地では、

  • 焼いたり
  • 炙ったり
  • 揚げたり

と、さまざまな食べ方をされているとのこと。

 

 

北アフリカのフランス語圏では、「砂漠のエビ」という美味しそうなネーミングまで付けられているようです。

 

で、ここまでみると、「じゃあ普通に食べれて食料として活用できるじゃん!」と思いますよね?

 

しかしそれは「大量発生していないサバクトビバッタ」の話とのこと。

実は、「蝗害となるほど大量発生したサバクトビバッタ」を食べることはかなり無理があるのだとか。

 

  • 普通のサバクトビバッタ
    ⇨食べれる

 

  • 大量発生したサバクトビバッタ
    ⇨食べれない×

 

オランダにあるワーゲニンゲン大学の教授で、FAOによる報告書の著者の一人でもあるアーノルド・ヴァン・フイスさんも、

 

メールでの取材に「よく聞かれるんだけど」と前置きしつつ、

「食べることを(バッタの)対策にするのは、忘れましょう」

とコメントしているみたいです。

 

大繁殖したサバクトビバッタが「食用として活用できない理由」とは一体なんなのでしょうか?

 

【蝗害】サバクトビバッタを食料として食べられない理由!

ウィキペディアの情報だと、蝗害で食糧不足になったときには、不足した食料をバッタで補うということがあったようです。

 

大型の種がいる地域では、イナゴ同様に食用にされる。古代よりトノサマバッタやサバクトビバッタによる蝗害が度々起こるアフリカや中東地域では、古くから捕まえて食用としていた。中東にルーツがあるイスラム教やユダヤ教は食に関する細かい規則があるが、前述のように預言者や聖人が口にする記述が聖典に記述されており、イナゴと同じく例外的に扱われる(ハラールを参照)。 中国では素揚げや炒め物にして食べる。

引用:ウィキペディア様

 

しかし上述したとおり、近年では大繁殖したサバクトビバッタを食べることは「好ましい対処法ではない」とされています。

 

その理由を簡単ですが調べてまとめてみました。

それが下記の3つ。

 

  • 味がまずい・おいしくない
  • 殺虫剤に汚染されている
  • 毒性を蓄積している可能性がある

 

ここでは上記の理由について、さらに深堀りして解説していきます。

 

味がまずい・おいしくない

まずは大繁殖したサバクトビバッタは、「味がまずい・おいしくない」というのがあるようです。

そもそもバッタはイナゴと違って殻が固く、食べたときに苦味も強いのだとか。

 

 

それに加えて、大量発生したサバクトビバッタは「飛行に特化した体に変化する」ために羽が大きくなり、身がスカスカになるそうで、味の悪さに拍車がかかるようです。

 

 

「まずいものがさらにまずくなった」

そうなると誰も食べようとしないのは当然ですね^^;

 

しかも、消化がすこぶる悪くなることも影響しているようです。

実際に大量のバッタを食べた猿の腸に、「バッタが消化されないでパンパンに詰まっていた」という事実もあったのだとか。

 

このように、サバクトビバッタの「まずさ」や「消化の悪さ」が食用として向かない理由みたいです。

 

殺虫剤に汚染されている

大量発生したサバクトビバッタは殺虫剤によっての汚染がひどいようです。

 

大繁殖した時点で殺虫剤が散布され、サバクトビバッタの体には大量の殺虫剤が付着している可能性が非常に高いとのこと。

 

 

バッタを捕獲し食べるのを政府側が悠長に待つことはありえないようで、すぐに殺虫剤が撒かれるみたいですね。

 

殺虫剤にまみれたサバクトビバッタを食べれば、当然人体にも何かしらの影響が出てくる可能性があリますよね。

健康面のことを考えても、大量発生したサバクトビバッタを食べるのは現実的にありえないようです。

 

ちなみに、少し前の時代には、

「殺虫剤に汚染されたサバクトビバッタを大量に集めて市場で売っていた」

という恐ろしいこともあったのだとか。

 

あまりにも危険な行為のため、現在では大量発生時のサバクトビバッタの売買は禁止されているようです。

 

サバクトビバッタには毒性がある?

殺虫剤での人体の影響のほかに、「サバクトビバッタには毒性があるから食べれない」という情報もネットではみられました。

 

これについては有力な情報がなかったんですが、それらしい情報をいくつか見かけました。

 

どうやら大量発生したサバクトビバッタは、

  • 毒性のある草
  • 農薬のついた作物

といったものを、見境なしに食べるからではないかといわれているようです。

 

大量発生したサバクトビバッタは凶暴化するうえに、餌不足でなんでも食べるためという見方があるようですね。

 

 

 

また、サバクトビバッタは餌不足から共食いをするらしく、共食いによって毒性の蓄積濃度が濃くなるのだとか。

海の食物連鎖で、大型魚類に水銀が蓄積される流れと一緒ですね。

 

 

「毒性がどの個体に凝縮されているか」なんてわかりません。

それを考えると、食用として食べるのはやはり考えられませんね^^;

 

1個体ずつ調べるのも無理がありますし、やはり食べるのはちょっと…w

 

消化が悪いため、「砕いて粉末にしてから食料に混ぜる」という研究もされているそうです。

とはいえ、そもそも毒性がある場合、粉末にしても使うことも無理そうですね^^;

 

【蝗害】サバクトビバッタが食料として利用できない理由まとめ

蝗害が、コロナウィルスの影に隠れて猛威を振るっています。

 

サバクトビバッタを食用として使えれば、「駆除」と「食糧不足対策」にもってこいなんですが、

  • 味がまずい・おいしくない
  • 殺虫剤に汚染されている
  • 毒性を蓄積している可能性がある

という理由から、現実的ではない方法のようです。

 

古代よりある蝗害ですが、現段階でもサバクトビバッタの蝗害に打つ決定打はないようですね^^;

 

ちなみに、汚染されていないバッタは宇宙食としても研究がされているようです。

タンパク質が豊富で災害のときにも役立ちそうですが、やはり見た目が食欲をそそりませんねw

 

コメント

  1. もいなり より:

    ヒマラヤ超えれなくてuターンしてるそう。太平洋超えて日本にくるかも。そもそも今回大量発生しているのは、孤独性ではないバッタ。色も違い、中身もスカスカで栄養が無くまずい。孤独のバッタは食べれる。だけど、孤独は大群性のバッタに触れるだけで大群バッタの仲間になる。その時点でおいしくない。自然に大群性バッタが生まれるには、ある条件がいる。2年前のアフリカ辺り?で発生したサイクロンが原因とのこと。くわしくは・・・へんないきものチャンネルさんがバッタについて取り上げています。ソマリアでは緊急事態宣言に発展してるそうです。農薬もいま手に入らないそうです。なぜかというと・・・渡航が控えられてるから・・・

    • アツキ アツキ より:

      もいなりさんコメントありがとうございます!

      孤独相のバッタはまだ食べられる余地があるけど、やはり群生相になると食べることすら難しくなるんですね^^;
      最近話題の食用コウロギのように粉末にできればいいですが、どんなものを食べているかわからないし、殺虫剤の影響も怖くて手出し無用みたいですね。

      それにしても、コロナの影響がサバクトビバッタにも繋がっているのはちょっと深刻な気がします。
      サバクトビバッタも「ちょっと前の大群が産んだ卵が孵化する」なんて噂記事も目にしましたから、コロナとのダブルパンチが再度やってきそうで怖いです。